俗なことは嫌いと俗っぽく言ってみる
思っていることを活字にすることでなにかが変わるんじゃないかと期待を込めて書いてみたり時にただの愚痴だったりするブログ。
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研究めも:協同組合の歴史を簡潔に知るには…(120107)
うむ。

杉本貴志先生の、
『社会連帯組織としての非営利・協同組織(協同組合)の再構築』(公募研究シリーズ⑰)(全労済協会、2011)

をやっと読んだ。薄めの研究報告書だけど今まで積読だった。
おもしろかった、そして助かった。

まず協同組合運動の伝統的な歴史(イギリスの動き)が、これでもかと簡潔に、中立的に書かれていて、助かった。一気に整理された。これは本書の確固たる問題意識に貫かれて、一本柱があるから、こうやって簡潔に、でも力強く書けるのだろうなぁ。

そして問題提起。協同組合は「組合員の為」といいつつ、自分達の組織で働いている労働者の労働条件はないがしろにしてきたこと。これはかなり以前(オウエン主義の流れをひいた初期協同組合運動が失敗に終わった後の、ロッチデール公正先駆者組合を発端とする)から協同組合が抱えていた「原罪」が根底にある根深い問題だということ。「格差」「非正規雇用」の問題が高まる中で、これに以下に対峙するのかを協同組合として考える事は今まで以上に重要になってきていること。

そして、1つの案として、(例えば生協で)「組合員の為に安くする」という発想を転換した上での「フェアトレード運動への取り組み」(消費者である組合員だけでなく、生産者も守るのだ!)という文脈。


そういうことだったのか!と今更ながら納得。

もしかしたら本文に書いてあったかもしれないけど、個人的には、「安く良いものを提供して組合員の生活の質を向上させる」生協から、フェアトレードという倫理的商品を販売→組合員に倫理的消費を促して社会的行動をとるような教育を行う→社会全体の経済消費行動が倫理的になってゆく

という流れでゆくことで、協同組合は今日的社会状況の中で、社会との接点が強く持てるなと思った。

それが「社会的連帯組織としての協同組合」ってことか。


同時に協同組合関係では、『協同組合論集』(白井厚、慶應通信、1991)もおすすめしたい。
ゼミの先輩に薦められて読んだもの。
そしてこの白井先生は、先に紹介した杉本先生のお師匠さんらしい。

今どき珍しい、箱に入った本。物々しい感じだけど、中身は語りかける口調でかなりわかりやすくて、
見た目とそのギャップに思わず笑ってしまった。

第1部?は日本におけるロバート・オウエン研究の取り組みについて。

第2部が、協同組合の思想、運動を、分かりやすくまとめたもの。
さっきの杉本先生のより本格的で、更に詳しく、またイギリスだけでなく他の国の協同組合運動についても触れている。
でも入りこみすぎなくて、わかりやすかった。
また、この本の後半以降は、講演会の記録や書評などがついていて、これまたこの著書の考え方を身近に感じながら読むことができた。

今まで頑張って勉強しようと思っていたけど、手に取った本は詳しすぎて混乱してしまっていたのですが、この2冊でかなりすっきりしました。


あーあと今日久しぶりに参加した、日本NPO学会の市民社会フォーラムも、かーなり面白かったです。東洋大学の今村肇先生と、須田木綿子先生のご報告。かーなり新しい論点満載で、久しぶりに頭フル回転でした。(内容聞きたい方いたらご連絡ください!!)
同時に、ご報告者のお2人はもちろん参加者の方々を含め、皆さまの研究者の「プロ」としてのお姿(中には現場の方もおりましたが、その意識と知識の高さ)をひしひしと感じて、あーほんと私はまだまだだぁ。。。と思って帰ってきました。


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